かつて私は、こういう仕掛けで遊んでいて、こりゃ面白いと、しばらく続けた。この仕掛けのツボは「誘導式」であることです。合わせを入れぬ限り、向こう合わせで鉤にかからぬから、合わせのタイミングいかんで釣果に差が出て、大いに一人で楽しんだものです。
また、誘導式に慣れると、どんな微細なアタリも感じる事ができ、鉤掛かりさせる「タイミングを見切る」楽しさが倍加されます。しかし、ジッと海底に置いといても、まず鉤に掛かりませんから、念のために。

「S名人」の個人サイト、その釣果データは必見。俺ならもっと釣ると想う方は、どんどんS名人に挑戦すべし。決して期待を裏切らぬ見事な腕を・・・・・のハズです!

アナゴ釣りは生来の腕。その「N女史」の料理サイトはもっとスゴイ。アナゴの美味しい食べ方ノウハウがズラ〜と。ヨダレものサイトで必見!

最近はどこの釣り船に乗っても腕に覚えある女性釣り師がいる。年数だけ重ねたオヤジ釣り師がアタフタする光景を目にするにつけ、その粘り強い釣り姿には、ただただ敬服するばかり。

我らが遊び集う釣り船にも、昨年から腰を据えてアナゴ釣りに挑んでいらっしゃるN女史は、釣り年数を重ねて天狗になってるオヤジ達をヘキヘキさせるスゴ腕を発揮しておられる。
このところ多少そのお鼻を伸ばしていらっしゃるようにもお見受けするが、なにせ経験の積み重ねがまだ少ないため、悔しい思いをする日もあるようだ。

概してオヤジ釣り師は、釣果を競って一喜一憂して終わるという釣りだが、女性釣り師にはその後がある。美味しく食べることが釣りと直結されているようで、上首尾の釣果を自分だけで完結することなく、家族はもちろん、近所や知人や友人、すべてに喜びを分け与えて、始めて釣りが完結するという母性的な広いフトコロをお持ちのようだ。

つまり、喜びがオヤジ釣り師より断然広いのである。しかも、その釣果を料理して「美味しさを楽しむ」という能力もお持ちで、それが粘り強い釣り姿となって現れるのであろうか。
さらに、家計的な発想も兼ね備えておられ、この釣果じゃ「お高い総菜に……」などとお考えなされては、もうもう、オヤジ達が「あはっキモチいい〜」などと馬鹿面さらしてもおられぬわい。

だれだ「オナゴは欲深いから……」などと負け惜しみをほざいてるのは、ン〜罰当たりめ、 あはははははは♪

そうそう、今回はエサの話である。

アナゴ釣りの付けエサは、モエビ、イカ、イソメ類、青魚の切り身など、悪食なアナゴはなんにでも喰いつき、鉤に付けたエサを失敬する名人でもある。その素早さはカワハギに並ぶとも言われ、まことにやっかいな魚であるが、そこんトコが釣っていて面白いのだ。

キスなどのようにエサを吸い込む魚と違い、アナゴはパクッと食い付く魚であり、鉤の大きさはさほど気にしない。
アナゴの胃を割いてみると、エビやカニ、貝のベロ、小魚などが丸ごと入っており、悪食の名に恥じぬ旺盛な食欲がうかがえる。

アナゴの胃に、ギッシリつまった貝のベロをよくみると、噛み付いてから体を回転させネジ切ってしまうようだ。ワニの食餌ぶりを見ると、大きな肉片に噛み付き、その体をグルンと回転させて肉片を噛み千切っているが、アナゴも同じ食べ方をするようである。

かつて、アナゴ釣りのエサは、サバやサンマの短冊に切った身エサやイカが主だったが、最近はほとんどの釣り船では「青イソメ」を使っている。確かに青イソメの方が断然鉤掛りが良く、エサ持ちが良い。

その青イソメを鉤に付けるコツがある。イソメの頭をチョンがけでダラリと垂らして釣っていると、鉤に掛らずエサだけ取られてしまうから、1〜2本のイソメを縫い刺しで、ダンゴ状態に丸くまとめてしまうとハリ掛りがよろしいようです。

さらに、古くなったエサはこまめに付け替えることが肝心。夜行性のアナゴは匂いに敏感であり、夜釣りの海底は光の無い漆黒の世界。アナゴは視覚でエサを捕らえるのでは無く、匂いと気配(側線が異常に発達している)でエサを見つけると言われている。

どうも食わぬからと、1時間も同じエサを付けっぱなしでは、まずアナゴは食い付かぬ。新しいオツユたっぷりのエサにこまめに付け替えることがアナゴ釣りのコツです。
どこも食われてないからと、エサをケチる船頭がいれば、たぶんモグリの素人船頭だと思って間違いないでしょう。

時には、自前で脂の乗ったサンマやサバの身エサを密かに用意し、他の釣り人にコッソリと隠れて付けている釣り人もいる。時には、これが功を奏す場合もあるが、青魚の酸化した脂の匂いがアナゴに着いてしまいかねぬゆえ、身エサの鮮度には要注意。

しかしである、この「抜け駆け」って、どうしてこうも魅力的なのだろうか。碁ガタキならぬ、アナゴ・ガタキを出し抜くために、夜な夜な「秘密兵器」の仕掛けを考える充実感といったら、うふふふふ………♪
……次回へ続く